金沢がん哲学外来について

ご挨拶

山田 圭輔 (Keisuke Yamada)

 

金沢がん哲学外来 代表

金沢大学附属病院緩和ケアセンター長

金沢大学医学系麻酔・集中治療学准教授

 私は、麻酔科専門医として金大病院でがん性疼痛治療を担当してきました。その一方で、死を意識したがん患者さんの心の苦痛(実存的苦痛:スピリチュアルペイン)にどのように寄り添えばよいのかを長く悩んできました。この問題を医学生と共に考えることを思いつき、2009年より金沢大学医学生を対象として「生と死」を考える臨床実習を開始し、人は苦痛をいかに生きることができるのかを共に話し、聴き、想いを述べあってきました。

 そして、2012年に、がん患者さんおよび家族の心の苦痛を軽減する目的で、岡本理恵先生(金沢大学保健学系准教授)、西村元一先生(金沢赤十字病院副院長)、竹川茂先生(現富山県立中央病院緩和ケア科)らと共に、金沢がん哲学外来を開設しました。2013年には、金大病院麻酔科蘇生科に専門外来がん哲学外来を開設しました。

 金沢がん哲学外来は、2012年の開始から2017年2月までに、24回を数えるに至りました。ご協力・ご支援いただいた多くの方々・スタッフのお力添えのおかげだと思っています。

 今後、金沢がん哲学外来の活動が、さらに広がっていくことを願っております。